代表あいさつ

みなさんこんにちは。2016年10月から2代目の代表となりました山田隆司です、よろしくお願いします。

CMT友の会は『日本におけるCMT当事者活動の中心』として、2008年6月に発足しました。CMTに関わる人や情報があつまる「窓口・場」となるよう、CMT当事者であるスタッフたちがボランティアで運営する任意団体です。

当会は『ピアサポート』を中心理念としています。当事者同士の交流・情報交換を通して、「自分らしく生きるヒント」を見いだし、医療や福祉におんぶにだっことならず「主体性をもって自身の問題解決」に取り組めるように活動しています。また、CMTを研究する医師や専門家、難病を支援する企業や団体とも連携してCMT当事者の生きやすい社会づくりにも取り組んでいます。

CMT友の会のきっかけは2000年頃に始まった小さなインターネット掲示板にあります。交流を重ねる中で、「初めて会った気がしない」「なんだかすごく安心する」という不思議な共感体験を得ていきました。「情報・交流・社会認知」が不足した状況で、CMT当事者たちの想いはやがてCMT患者会発足へと向かい、先代の代表石井雅子さんを中心に組織作りを進めてきました。

2015年1月には難病法が成立し、念願の難病指定306疾患の中にCMTも入ることができました。しかしながら、実際の難病指定にいたる難しさや小児慢性特定疾患との連携など課題も多くあります。ここ数年でのCMTに関する研究は世界的に実施され、遺伝子解析や病態解明は飛躍的に進んでいます。しかしこちらもまだ、根本的な治療法・創薬そしてリハビリの構築には至っていません。教育現場や就労現場においても、配慮や理解がされない場面が多く聞かれています。難病というものは様々な点において問題が山積みで、医療や福祉に頼っていても解決に至らないことが非常に多くあるのです。

『医療や福祉が対応できない生活の深い部分や、当事者にしか分かり得ないデリケートな部分をサポートする』

患者会ができることは限られています。本当に大切なことは、CMT当事者が『主体性』を持って自身の問題と向き合うことだと考えています。そのためのヒントやエネルギーは『ピアサポート』のなかに隠れていることを私たちは知っています。患者や家族が抱えるたくさんのネガティブな感情を、ポジティブなものに切り替えられるのは、やはりピアサポートなのだろうと私たちは感じています。

CMT友の会では、主体的に活動へ参加したり賛同してくださる方を待っています。また、当事者の方は自身の必要性を感じた際に利用していただければ幸いです。 CMT友の会はCMTにかかわる人々が自分らしくより良い生活を送っていけるように、『共感と笑顔』のあふれる『居場所』を作っていきたいと考えています。

2016年10月 山田隆司