CMTとは

シャルコー・マリー・トゥース(Charcot-Marie-Tooth; CMT)病は末梢神経の異常によって四肢の感覚と運動が徐々に障害されていく、遺伝性の進行性神経疾患です。遺伝性運動感覚ニューロパチー (Hereditary Motor and Sensory Neuropathy; HMSN)とも呼ばれます。
アメリカではだいたい人口2500人に1人の割合でCMTの患者さんがいると言われていますが、日本では長年特定疾患の指定を受けられず、2015年施行の難病法でやっと指定難病に認定されたところで、患者数の把握はまだ不十分なままです。

手袋靴下型と表現されることがあり、手足の付け根よりも先端の方から症状が現れてきます。症状の出現は思春期から青年期が多いのですが、それ以前、或いはそれ以降に現れるケースもあります。

CMTという一つの病気として扱われていますが、原因となる遺伝子が次々に見つけられ、複数のタイプに分けられることが分かってきました。しかし、 残念なことにCMTを完治させる治療法や、進行を遅らせる治療法として確定したものはありません。全世界で研究は進められていて、将来の治療法の候補は 次々に発表されています。

また、私たち日本のCMTerもそれぞれの生活の中で自分なりに工夫をしております。どんな工夫が良いのか悪いのか今は分かりませんが、私たちの集まりに参加して頂ければ、CMTとの付きあい方が見つかるかもしれません。

<監修:京都府立医科大学脳神経内科能登祐一>